地域を巻き込むプロになろう!
山口県県民活動中核的人材育成セミナー
NPO・地域コミュニティ・企業向け全5回
山口県県民活動団体中核的人材育成業務として、NPO法人山口せわやきネットワークが企画・運営のセミナーが以下の通り開催されました。
開催日:2016年1月16日(土)
会場:防長青年館パルトピアやまぐち中ホール
コーディネーター:久津摩 和弘(くづま かずひろ)氏
<地域福祉ファンドレイジングネットワーク代表>
10:00~12:00
講座名:Ⅱ.プロボノ事例と組織マネジメント
~しものせき後見人支援プロジェクトの場合~
講師:林 陽一郎(はやし よういちろう)氏
<しものせき後見人支援プロジェクト代表・⑭ルナー代表取締役>
☆講座の詳細はこちら!
12:00~13:00
休憩
13:00~13:20
企業×NPO寄附付き商品「支え人。」贈呈式
・⑭モリイケ×NPO法人あっと
・⑰BAYTOKYO×NPO法人あっと
☆贈呈式の様子はこちら!
☆「支え人。」って何?という方へ、詳細はこちら!
13:30~15:30
講座名:Ⅲ.社会課題解決に向けた企業ノウハウの活用
~プロボノファンドレイザーの視点から~
講師:小川 宏(おがわ ひろし)氏
<小川事務所・NGOファンドレイザー>
☆講座の詳細はこちら!
15:30~16:00
現在、プロボノやファンドレイジングを活用したプロジェクトを推進中の以下の2団体によるプレゼンテーション
1.【こども明日花(あすはな)プロジェクト】
発表者:山野井 哲也(やまのい てつや)氏
<プロボノファンドレイザー>
日本・山口県における子どもたちの問題として、「子どもの貧困」がある。
17歳以下の子どもの6人に1人、約300万人が貧困状態にある。
…日本の子ども貧困率16.3%
…ひとり親家庭貧困率54.6%
・学ぶことができない子
・お腹いっぱいに食べられない子
・居場所がない子(→親の夜勤→深夜外出・非行)
↓
「貧困の連鎖」を断ち切ることが重要。
・ミッション…生まれ育った環境のために上記のことができない子を0にする。
・予定事業内容
①学習支援(学習塾、施設派遣、ニーズ調査)
②生活支援(食料品調達、家具・電気製品調達)
③居場所づくり(ひとり親家庭居場所づくり)
④その他(講演会、市民へのボランティア募集、就活・成人式の「衣装」提供の仕組みづくり)
☆2016年春に向けて鋭意準備中!(HP等も現在準備中。)
2.【認定NPO法人 支えてねットワーク】
発表者:岡村 達夫(おかむら たつお)氏
ひきこもり状態にある人が全国で70万人、山口県でも約1万人。
これらは2010年内閣府の調査結果で39歳までの数値であり、あくまで氷山の一角と考えられ、実際にはその2~3倍はいると推測できる。
特に「40代以上のひきこもり」など制度の狭間にいる人たちは、公的支援が受けられず行き場を失っている。
・ミッション…誰も取りこぼすことのない駆け込み寺となり、県内全てのひきこもりの社会参加を実現する。
→ひきこもりの人が社会で活躍する山口を目指す。
・事業内容
①相談支援プログラム
②居場所づくりプログラム:フリースペース「和の家(なごみのいえ)」
③就労準備プログラム:生活支援、就労体験、就労支援
④社会参加後フォローアップ
☆「支えてねットワーク」って何?という方へ、詳細はこちら!
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一般に、NPOは資金不足・人材不足という問題に直面しているといわれている。
資金不足の点に関して、「社会課題の解決」においては、その性質上、受益者負担の原則が成立しない場合が多い。
例えば、途上国の貧しい子どもたちに教育の機会を提供しようとしても、それによって便益を享受する当該子どもたちに全額費用負担を押し付けることはそもそも不可能だ。
また、「非営利」活動のイメージとして、どうしてもその言葉の響きから「儲けてはいけない」という誤った認識を持っている人も世間一般には多いのではなかろうか?
なお、正しくは、「非営利」とは、団体が利益を上げてもその利益を構成員(会員など)に分配しないという「非分配」を意味している。
だが、社会的に意義のあるプロジェクトを行うには当然コストがかかるものであろうし、より良いモノ・サービスを提供しようと思えば尚更だ。
そして、人材不足の点に関しては、組織として成長していくためには優秀な人材を集める必要性があるのも至極当然だ。
「NPO・ソーシャルビジネスの現場で働いてみたい」という若者を惹きつけるためには待遇面での魅力は不可欠だろう。
また、専門性やスキルを持ったボランティア(=プロボノ)を獲得するために、いかに社会課題を世間に共有し、巻き込み、共感を与えるかが重要になってくるだろう。
多様なバックグラウンドを有する人々が社会貢献活動に参加できるインフラが少しづつ整備されてきている中、NPOも積極的にファンドレイジング・プロボノ募集に注力すべき時期が来ている。
そのための情報発信のコツは2月13日(土)に開催予定の当セミナー最終回に期待したい。
資金・人材面での難題への対処は簡単ではないだろう。
だが、今回のセミナーを通じてそれらを解決する糸口を見出したような気がした。
久津摩さんの解説で、
「社会課題を解決することは、楽しくて、オシャレで、カッコいいんだ」
というセリフが脳裡に焼き付いた。
利益重視・効率一辺倒に偏向した価値観が、今の問題だらけの世の中を作っている「一因」であることは言うまでもない。
だが、久津摩さんの提唱する考え方が世間一般に浸透していけば、市民活動の気運が更に高まっていき、そういった活動や団体の存在及びその意義が幅広い世代の人々に認知される時代が到来するだろう。
いや、そうなって欲しいし、しなければいけない。
「輝かしい未来」を子どもたちや、更にその子どもたちに残せるかどうか、それは僕らの「一歩踏み出す勇気」にかかっているんだ。
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さて、最終回となる次回は、
2016年2月13日(土)
場所:防長青年館パルトピアやまぐち大ホールにて、
10:00~
Ⅳ.地域を変えるおしゃれな社会貢献のつくり方
~黒部市の地域密着型ファンドレイジング~
講師:小柴 徳明(こしば のりあき)氏
<NPO法人明日育 副代表・黒部市社会福祉協議会>
13:00~
Ⅴ.共感力を高める広報戦略
~自分たちの活動の良さを見つけ、社会支援行動の習慣化に向けての広報手法を知る~
講師:横森 祐治(よこもり ゆうじ)氏
<大手広告代理店社員>
講師:長井 一浩(ながい かずひろ)氏
<NPO法人明日育>
16:00~17:00
交流茶話会(1時間)
なお、2015年12月5日(土)のセミナー
Ⅰ.社会課題解決への企画と財源確保
~寄附事業開発をするためのファンドレイジングと遺贈~
の内容はこちら!
最終回となる次回も中身の濃いお得なセミナーとなっています。
好評につき、定員関係なく申込を受け付け中です。
乞うご期待。
<スタッフ:高橋>