プレゼンテーション講座

今回の『プレゼンテーション講座』は、NPOオフィスに入居している団体を対象に実施されました。
日本各地で活躍されておられる、『NPO法人 えひめNPOセンター』代表理事の菊池修さんをお招きし、10時から16時までみっちりと指導していただきました。
今回の講師の菊池さん、ちょっと見は怖そうな人。
この怖そうな講師から、冗談をまじえながら楽しく勉強させていただきました。
さて、その講座の内容を簡単にレポートします。

【講座内容】
(1)「プレゼンテーションって何?」
国立国語研究所では、‘プレゼンテーション’とは‘
発表’とされる。

発 表⇒⇒共感してもらわないといけない
⇒⇒意思決定してもらう
⇒⇒行動してもらう

相手が完成してくれるもの。自分が言いたいことを伝えるものではない。
そのため、相手のニーズを見極める必要がある。
(2)あがらないためには?
あがらないためには、自信をつけるのが一番。
そのためには、次の方法が一番です。
① 身近な場(失敗しても致命傷にならない場)で失敗をしてみる。
② とにかく多くの‘痛い目’をみる。
(3)望ましいプレゼン像は?
まずは、自分が「この人のプレゼンはうまい!」とか「うまいだろう」と思う人物を1名思い浮かべて記入。
次に、以下の視点から、その人のプレゼンについて記入。
以上の、4点は、自分にとって望ましいと思っているプレゼンはどんなものかを整理することができる。

① それはどんなプレゼン?⇒⇒望ましいプレゼンの全体像を指す
② どんな特徴がある?⇒⇒⇒⇒その特徴をピンスポットで抽出
③ どこが好き?⇒⇒⇒⇒⇒⇒⇒自分の嗜好
④ どこがすごい?⇒⇒⇒⇒⇒⇒自分の目指す到達点を指す

心理学者の研究では、プレゼンは①視覚的要素(70%)、②雰囲気的な要素(20%)、③内容(10%)と言われている。
‘視覚的要素’をどこまで意識するかが重要。
ポイントは、
○きちんと前をみて(資料を読んではダメ!)
○アイコンタクトを取る
○テンポ、間合い、語尾を切る
○声の大きさ(自信の表われ)  など
(4)企画の6W3H
企画をプレゼンする場合、その企画そのものもよく考えること。
①動機の2W1H
「why?」  なぜ(必要性・社会的背景)⇒「なぜ」を深めること
「whom?」 誰のために(対象)⇒対象を絞るほど、具体的に
「how far?」 どこまで(状態目標)⇒目的と目標は違う
②手法の3W1H
「when?」 いつ(日時・期間・頻度)
「where?」 どこで(場所・地域)
「what?」 何を(事業内容)
「how?」  どのように(具体的な方法)
③資源の1W1H
「who?」  誰が(担当・人材)⇒手持ちにいなければ調達する
「how much?」 いくらで(収支予算)⇒「ある金」から発想しない

プレゼンにおけるセオリーとして、丸16W3Hの質問に答えられない企画は、絶対に相手に説得できない、丸2企画の成功のカギは、「動機」「手法」「資源」のバランス、が挙げられる。
④その他のポイント
「企画書」と「プレゼン資料」は全くの別物。
「プレゼン資料」は、限られた時間で話をするため、ポイントを絞り込んで。
(5)プレゼン資料
○タイトル……10文字以内が原則
○ボディコピー(キャッチコピー)……30文字以内まで
―気をつけたい点―
○これ以上簡潔にならないか
○自分がその企画の成功を信じているか
○社会的か
○コンパクトになっているか など。後は慣れ。
(6)俳句づくり
短い文章で、自分の想いやタイトル、キャッチコピーを考える練習として、俳句を作ってみる。
五・七・五の17文字に、「初雪」あるいは「クリスマス」の言葉を入れて各自3枚作成。
作成後、掲示した上で、参加者がそれぞれお気に入り4つを選ぶ。
いくつかをピックアウトして、お気に入りの理由と作者の想いを確認。
読み手の感じ方と作者の想いや意図が必ずしも一致しておらず、わずか17文字に凝縮された言葉でも様々なイメージが広がるものであることを実感。
(7)スピーチ
今日一日を通しての気づきや感じたことを、1分間スピーチ。
まずは、原稿を作成。
その後、一人ずつ原稿を見ずにスピーチをしながら、聞く側はそのスピーチのキーワードを考えていく。
その中で、わずか1分間であることから、盛込める要素は1つぐらいであることや、冒頭にキーワードを先にあげると聞く側の気持ちの準備ができることを説明される。

楽しそうに話をする講師の菊池修さん
講師の菊池修さん
真剣に受講しているNPOオフィスのメンバー
真剣に受講しているNPOオフィスのメンバー
ホワイトボードを見つめる参加者。
講座の様子です