2月17日(日)国際交流サロン第2弾を開催しました。
これまで9年間、毎年ネパールを訪れ子どもたちに文房具を手渡している、周南市の小学校養護教諭 小島富美子さんと、2007年夏の訪問に初めて同行した河村さん、桑原さんに、ネパール訪問での体験やネパールの現状を報告してもらいました。
2007年8月のネパール
昨年の夏の映像を見ながら、小島さんのお話が始まりました。山岳地帯に点在する小さな村々、そしてその合間の小さな学校への訪問の様子が映し出されました。
訪問した学校はネパールの首都カトマンズから車で約2時間、そこからさらに車の通れない山道を歩くこと約2時間の山間にあります。同じように、子どもたちもこの山道を1時間、2時間かけて通学しているそうです。その足元はぞうりや裸足で、手には教科書をビニール袋などに入れて持っています。
学校の校舎は石を積んでできた建物で、窓にガラスなどはありません。電気も水道もありません。小さな教室の長机にぎゅうぎゅうに座って授業を受けます。そんな子どもたちに、日本の子どもたちが集めてくれた鉛筆やノートを手渡すと、とてもうれしそうに、そしてはずかしそうに「ナマステ」と両手を合わせます。
これまでの活動を通じて
始めは、子どもたちに「物をあげる」という行為を傲慢に感じ抵抗があったそうです。しかし、訪問した学校の先生に、「子どもたちは一生のうちにネパールから出ることだけでなく、外国の人に接する機会さえないかもしれない。直接ふれあってもらえることが、子どもたちにとってとても貴重な経験になる」と言ってもらったことで、考えが変わりました。そのことからも、必ず一人ひとりの子どもに直接手渡しすることにしたそうです。また、日本の子どもたちとネパールの子どもたちとで寄せ書きなどを交換することで、日本の子どもたちにとってネパールはとても身近な国となり、自分たちも支援に関わっていることを実感しているそうです。
初めてのネパールで感じたこと
空港、道路、まちの人々、村の家々、学校など、あらゆるものが日本の数十年前の風景と重なります。これが発展途上国なんだ、と衝撃を受けました。しかし、学校訪問などでは、学校で学ぶことや文房具やスポーツ用品を手にすることができる喜びに、目を輝かせる子どもたちの姿がとても印象的でした。
「ボランティアはまず自分が楽しむ、そして息をするように」と言われる小島さんの笑顔に魅せられたサロンでした。
お知らせ
今回ネパールに同行した河村さん、桑原さんは、山口県青年国際交流機構(IYEO)のメンバーです。
青年の国際交流をすすめていくために、昨年の国際交流事業の報告会と20年度の事業説明会を開催されます。興味のある方のお越しをお待ちしています。
山口会場 山口市市民活動支援センターさぽらんて
日時 3月16日(日)13:00~15:00
問合せ先 山口事務局 090-3744-3217(渡辺)
内閣府青年国際交流事業