さぽカフェVol.1

さぽカフェ オープンしました!
第1回目のゲスト「白木美和」さん

ちょっとカッコイイ、新しい生き方や社会との関わりをしているゲストのお話を聞き、交流する「さぽカフェ」。年6回の開催が予定され、今回第1回目が行われました。

2010年6月6日(日)13時30分に始まった「さぽカフェ」。第1回目のゲストは「白木美和」さんです。
「案ずるより産むが易し」と題されたこのトーク&交流会。
前半は白木さんの現在の活動とそこに至るまでの半生の紹介。またプロジェクターを使って、白木さんの食生活や、関わりのある人などの写真を見せてもらいました。
後半は交流会。白木さん中心となってシンプルなお菓子「梅が枝餅」や「すはま団子」をみんなで作り、いただきました。

●白木さんの現在の活動

白木さんは現在「すろーふーどらいふ山口ネット和(のどか)」(以下和(のどか))の代表と「NPOコミュメディア」の事務局長をされています。
「和(のどか)」は、昔ながらの日本の食生活の良さを見直し、おばあちゃんの知恵袋的な環境にやさしいエコ生活をめざす会で、平成14年に発足しました。
「NPOコミュメディア」は「市民による情報発信で街を活性化させよう!」をスローガンとして活動しているNPO団体で、現在山口ケーブルテレビで毎日14分間の番組を制作、放送しています。またこの中で白木さんは、シリーズ「農的団欒の食卓」を製作。日本ならではの食生活を、映像で記録に残すという活動もされています。

●白木さんは、元アナウンサー

白木さんは、元山口朝日放送のアナウンサーでした。
短大在学中に、九州朝日放送のアカデミーの一日講座に参加。それがきっかけで、九州朝日放送にお天気お姉さんとして採用されました。
ここでよかったことは、天気の勉強ができ、報道、情報系など、すべての分野に携われたことだそうです。
そして、山口朝日放送が開局するということで、山口へ。放送局が天気予報ができる人材がほしかったということもあり、念願のアナウンサーとしてのキャリアをスタートさせました。

ここで、白木さんは報道のあり方に疑問をもつようになります。
事故があれば現場へ行き取材を行いますが、これが死亡事故になると、全国版のニュースとなります。これを「のぼり」といい、さらにしっかりした取材を行うことになるのです。
原因を深く追求することなく、ニュースになる事件・事故を追い求める報道の仕事に、いつしか違和感を覚え、子供ができたら仕事をやめようと思ったそうです。

●出産、育児、そして自身の病気

その後、娘さん二人が産まれ子育てをしていましたが、孤立感からか、ノイローゼのような状態になり、これではいけない、お母さん方が集まれる場所を作ろうということで、子育てのサークルを山口と宇部で発足させました。
そして下の娘さんが1歳になる前、ある大きな病気にかかり2度の手術を受けます。
病気になって感じたことは「食べることの大切さ」。それを、自分の娘たちに、母として伝えておきたいとの思いでした。
働いているお母さんよりも、家にいるお母さんを娘たちに刷り込んでおきたい。これが「和(のどか)」の原点だそうです。
それから10年がたち、お医者さんからも「もう安心だね」とお墨付きをもらえたそうです。

この春に、宮野から仁保に引っ越しされました。築約100年の古民家でなんと13部屋もあるとのこと。この家で、さらに日本の昔ながらの食生活を、楽しみながら広めていかれることでしょう。

●スライドで見る、白木さんの普段の生活

プロジェクターで白木さんの食生活や、かかわりのある方々の写真を見ました。
いただいた夏みかんをかんてんにしたり、祝い島のびわを食べた後、種まではちみつ漬けにしたり、化粧水もユキノシタをホワイトリカーにつけて作るそうです。
ここから白木さんが大事にしている考えがわかります。
「食べ物にはものがたりがある」ということ。白木さんのお家では買うより、いただくことのほうが多いそうです。いただくということは、人とつながっているということ。そのつながりを食を通じて感じながら、生活をされているのだと思いました。

また、買うにしても「井上さんの塩」(天日に干し釜揚げするなど、手作業で作られる塩。1キロ1500円)など、「この人を応援したい」「食べ物にパワーがある」と思うものにお金を使うようになったそうです。

●交流会&まとめ
そのあとは交流会に。みんなで作った「梅が枝餅」や「すはま団子」、白木さんが作ってきてくださった梅かんてんをいただきながら、なごやかな雰囲気で話が進みました。

白木さんは最後に「日本の自然は、日本人が生きていけるようにそこにある。人のつながりで生活をまかなっていけるんですよ。お金よりも人のつながりが大事。このことを知っている田舎の人たちが、街の人たちのシェルターになってほしいですね」とおっしゃっていました。

●感想
ええやん新聞でも写真を撮らせていただいた白木さん。小柄なのにとてもパワフルなオーラのある方で、「この元気の原点はどこにあるんだろう」ととても興味があったんです。
今回、現在の活動に至る人生の流れをきくことができて、とてもよかったです。人生に無駄なことは一つもないんだなと思ったし、病気など逆境にあっても、それをプラスに変えていけるタフさは見習いたいと思いました。
一番大事なことは「自分の人生を好きだということ」。このことは語られませんでしたが、お話を通じて私が受け取った印象でした。

市民広報記者 藤山

なごやかな雰囲気のさぽカフェです。
なごやかな雰囲気で進行中
ゲストの白木さんです。
白木さん。元気をもらえるお話でした
みんなで梅が枝餅を焼いています。
みんなで梅が枝餅を焼いています
みんなで作った「梅が枝餅」や「すはま団子」をいただきました。
おいしくいただきました♪