ハートリンク☆プロジェクト サロン②

2009年7月11日(土)13:30~、ハートリンクプロジェクト サロン②が開催されました。
早くから、団体のみなさんは準備万端で、参加者・広報記者共々その熱気におされつつ、サロンがスタートしました。

■「サロン①のふりかえりと、それからの心と身体の変化」
サロン①をふりかえりながら、前回の参加者のみなさんから、その後1カ月の変化について、各自発表してもらいました。あっという間の1カ月、なにか変化はあったのでしょうか!?
行動に移していきたい、できることを探していきたいといった声、前回の結論を受けて、環境サロンなないろ(地域のイベント)に参加してみましたという人、とくに考えていなかった~など、さまざまなコメントがあがりました。

■「団体・新規参加者自己紹介」
今回は、参加団体のみなさんも出席されています。前回参加できなかった新参加者も含め、それぞれ自己紹介してもらいました。7月といえば七夕!ということで、願いも聞いてみました。
自分のことより、団体のこと、社会のことに対する願いが多く、みなさんの意識の高さに驚きました。小さな願いから、野望まで。笑い声もあがりながら、なごやかに会はすすみます。

■「団体プレゼン」
さあ、いよいよ今回の目玉、団体によるプレゼンです。このプレゼンを聞いて、参加者は自分がどの活動を体験してみたいかを決め、実際にその会の活動に参加していくことになります。
参加してくださったのは5団体。
それぞれの思いとともに、プレゼンスタート。参加者はポストイットを手に、プレゼンを聞いて感じたいいところ、団体への質問などを書き出していきます。

☆★☆「Yan(山口アートネットワーク)」☆★☆
トップバッターは、アートをとおして新しい山口のまちづくりを目指す!という熱い思いで活動されている、Yanのみなさんです。山口情報芸術センターの市民委員会への参加をきっかけに、2005年に設立、その後さまざまなアートイベントを企画されています。
伝えたいことは、アートを身近に感じてほしい・アートで人と人とをつなげたい・アートで山口を元気にしたいという3つ。そのために、アーティストの活動支援として、一緒にイベントを企画・開催したり、市民がアートに触れるためのコンサートやワークショップを企画したり、最近ではフリーペーパーの編集発行(「YAN」創刊)と、幅広く活動中です。
事業案から報告書作成まで、専門的なトータルアートマネージメントを学べるのが魅力のひとつ。アーティストとなかよくなれて、舞台裏をのぞけちゃうのもおすすめポイントだそうです。
これからの企画案には「たけのこほり」も。これも、立派なアートなんだそう。

☆★☆「山口の街並を着物で歩こう会」☆★☆
着物姿で登場したのは、その名のとおり、山口の街並を着物で歩こう会の代表・小川(こがわ)さん。
しっとりと着こなしている姿をみると、こちらの背筋もピンとのびてくるから不思議です。
もともと、和裁専門で着付けができなかったという小川さんが、あるとき着付けを習いはじめ、いつしか教える立場に。生徒さんから「着物を着ていく場がない」という声があがったことで、じゃあお食事会でも、と着物で出かけたのが、会のはじまり。
その後、トントン拍子にことがはこび、現在は、人力車サービスにアイデアを得てはじまった、菜香亭での着付けサービスがメインの活動になっているそうです。
着物で出かける良さを教えてもらいました。丁寧に扱ってもらえる(飲食店でのデザートサービスなど!)・着物文化の伝統を継承していくことができる・オフの日の気分転換に最適などなど。う~ん魅力的。
これからは、菜香亭以外でも活動していきたいということで、どう動いていくか、そのアイデアも募集中だそうです。気付けができなくても大丈夫、ということなので安心ですよ~。

☆★☆「NPO法人ひつじの会」☆★☆
知的障がいをもつ人が、どういう人たちかを知ってほしい、という切実な思いを、おだやかな空気でおはなししてくれたのは、ひつじの会の中園さんと安江さんです。
知的障がいのある子どもを持つ保護者が、本人の活動のサポートについて県立大学に相談したことから、学生2名のサポートをうける形で、2003年に活動がスタート。知的障がいをもつ青年本人と家族、支援者と賛助会員で構成されています。
本人の意思を尊重し、生活を豊かにするために、グループホーム「若葉ホーム」の運営と、県大の学生サークル「いまじん」とともに行う、本人余暇活動支援の2本柱で活動されています。
「障がいがあるためにできないこともあるけれど、そんなことができるんだとびっくりするようなこともあります。それぐらいの力をもっているのに、地域のなかに、それを発揮する場も、話をする場所すらないんです」というメッセージも。
県大生と一緒に、次回の活動場所を決める企画会議のVTRをみせていただきました。みなさん、とっても楽しそうで、やっぱりそこにはおだやかな空気がながれていたのが印象的でした。

☆★☆「肉球生活向上委員会With Wan」☆★☆
犬猫だいすき、元気いっぱい豊田さんは、With Wanの代表。飼い主のマナー・モラルアップと里親さがしを中心に、犬猫に関する、さまざまな活動を行っていらっしゃいます。
ここでちょっとクイズ。この数字、なんだかわかりますか?
①約8000   これは、一年間に県内で処分される犬猫の数。
② 約4万円   こちらは、犬一匹の処分費用。
わたしには、想像以上の数でした。この数字から、年間どれだけの税金が処分費用としてつかわれているか、ということがみえてきます。
犬がしっぽをふっていると、喜んでいると思いがちですが、威嚇している場合もあるというおはなしには目からウロコ。小さな子どもたちが犬嫌いにならないように、そんなちょっとした情報を伝えていくのも活動のひとつとなっているそうです。
「犬猫は人を裏切らない。だから人も裏切っちゃいけない。先のことまで考えて、本当に飼えるのか、責任を持てるのか考えてほしい」とおっしゃっていました。
ちなみに、活動へ参加すると、たくさんの犬猫に会え、肉球のこうばしいかおり(?)がかげるのがメリットだとか。

☆★☆「NPOコミュメディア」☆★☆
ハキハキとさわやかに登場したのは、コミュメディアスタッフの白木さん。
ケーブルテレビで毎週放送している14分番組「やっちょる!でちょる!みんなのテレビ」の制作と、ウェブサイト・Yコミュタウンの運営を行っている団体です。
実際の映像をみせてもらいました。撮影対象がいきいきとしていたのが、とても印象的でした。
2次活用・3次活用ができるのが、映像で記録することの利点。今回のように、それを見てもらうだけで、たくさんのことが伝わります。これを伝えたい!という撮影側の思いと、伝えてほしいという思いを共有することで、作品になるとお聞きして、そのとおりだなぁと感じました。
カメラの撮影体験がなくても大丈夫。大切なのは、伝えたいものがあるかどうかです。家族の夏休みでも、お料理風景でも、題材はなんでもOK。知らない目線に出会えるのが、制作のメリットだとか。
やってみたいという方には、本格的な編集作業も教えてくれるとのこと。撮影での注意点などを教えてくれる、事前のおはなし会も近日開催予定です。

■「茶話会」
白熱したプレゼンを終え、さぽスタッフ特製梅ジュースでのどをうるおしながらのフリータイム。それぞれお目当ての団体のところへ移動して、自由にお話してもらいます。
参加者のみなさん、気持ちはもうかたまりましたか?

■「アンケート」
最後に、今日参加してのアンケートと今後の参加希望書を記入して、本日のサロンは無事終了。
○色々な活動を皆さんされていらっしゃるのにおどろきと感動でした。
○身近なところからボランティアに参加できるのだと感じました。
○地域でこんなにも活動が行われているとは知らなかった。ちがう社会を知れてよかった。団体の活動にぜひ参加したいと思った。
○過去に市民活動をしていながら、社会のこと(問題点)を知らなかった自分がいた・・・。
○今まで知らなかった活動があって、そこで活動を展開し、よりよい山口に(世界)にしようとされている方がおられることを知れて良かったです。

といった感想があがってきました。

団体のみなさんは、それぞれ自分がおかれた状況のなかで、なにか違和感があったり疑問を感じたりしていたようです。それが、なにかちょっとしたきっかけでふみだす一歩となり、現在の活動につながっていったのですね。はじめることは、大変なようにも思うけれど、実はそうでもないのかも。
ん?と思ったり、理不尽な問題に怒ったり、そんな感情が、世界の未来につながっている!
そんなふうに考えると、わたしにもなにかできちゃうかも、とうれしくなってきませんか?

いよいよこれから、参加者のみなさんが希望する団体の活動を体験していきます。
どんなドラマが待っているのでしょう?
これからの展開に、乞うご期待!!

《レポート:市民広報記者 K》

気合の入ったプレゼン発表です。
5団体のプレゼンはどれも準備万端!
茶話会で話の弾む参加者たちです。
茶話会で興味のある団体へアプローチ