第5回さぽらんて大交流会(山口市協働ラウンドテーブル)
~テーマ:こども時代を豊かに過ごせるまちへ~
平成26年12月7日(日)13:30~16:45
パルトピア山口防長青年館にて
今年度も、山口市の協働ラウンドテーブルとしてさぽらんて大交流会を開催しました。今年は「子どもたちの育ち」にスポットを当て、豊かなこども時代を過ごせるまちに向けて、地域・子ども会・PTAなどと市民活動団体の連携につながることを期待し開催されました。地域の子ども関連活動に携わる皆さんと、子ども関連の活動を行う市民活動団体が一堂に集い、山口市の子育て環境について考えることのできた時間となりました。
■ゆるやかな関係づくり
まずは、参加者同士、顔も名前もわからない皆さんと打ち解けるきっかけになるようにと、席を離れての「ゆるやかな関係づくり」。山口市教育委員会社会教育課の佐伯さんのナビゲートで、楽しくおこなわれました。
Q.子どもの頃に、大人のいない状態で山や川で遊んだことがある。
Q.子どもの頃「ぶち、叱られた」経験がある。それは誰から?
Q.大切な人から、、、子ども会か、PTAか、スポ少か、市民活動団体か、どれかに入って!と頼まれたら、どれにする?
Q.山口の教育環境は良いと思う?
こんな質問に対して、自分の思う回答のエリアに質問のたびに移動し、近くの人と自己紹介したり意見を話し合ったり。一気に場の雰囲気が和み、交流の熱が盛り上がったのでした!
■子どもを取り巻く環境、市民の主体性などの現状報告
子どもに関する現状について、国の資料や山口市まちづくりアンケートをもとに、数値で表されるものなどの調査結果等が、山口市協働推進課の中柴さんより説明されました。
子どものいる共働き家庭は増加傾向にあり、どの家庭も忙しいことが予想できます。全国的な調査でも、地域での子ども関連活動への参加率は下がっていますが、山口市でも子ども会への加入率や、子ども会の数自体が減ってきています。その背景に、やはり、共働きで親が忙しいことがあるのではないでしょうか。
山口市のまちづくりアンケートでは、現在ボランティア等の活動をしている人は1割程度。でも、「機会があればしてみたい」というボランティア予備軍を合わせると半分近くになりますので、子ども関連の活動人口増加も、まだまだ期待できます!
■トークセッション
子どもの健全育成を目的に活動している3団体のトークセッションを行いました。
登壇者:鋳銭司小学校おやじの会会長 八木和博さん
山口市子ども会育成連絡協議会事務局次長 村上竜司さん
認定NPO法人こどもステーション山口理事長 山本有希さん
コーディネーター:さぽらんてセンター長 渡辺洋子
<鋳銭司小学校おやじの会>
鋳銭司小学校近隣の里山整備をきっかけに発足。在校生や卒業生の保護者で構成され、子どもたちの健全育成や教育環境向上を支援するとともに、保護者間の親睦を図ることも目的。学校という枠を飛び越えて、地域を巻き込もうという視点で活動中!
<山口市子ども会育成連絡協議会>
子どもたちがよき個人、よき社会人へと成長するように学校教育と連携しつつ、学校教育では実施困難な異年齢、小集団による楽しい、自主的、日常的活動(ジュニアリーダー、青天でのこどもギネス、こども会議、球技大会など)を実施中!
<認定NPO法人こどもステーション山口>
子どもたちの文化環境を良くし、子どもの心が健やかに育つことを目指している。年間通して、親子で楽しめる舞台鑑賞、キャンプ等自然体験、地域での子育て支援、託児スタッフの派遣、未就園児と親の遊びのクラブなどを実施している。
三者のお話の中には、活動のこだわりや工夫がちりばめられており、子どもの環境を考えるうえで注目すべきキーワードが沢山出てきました!
・地域の大人同士のつながり、多世代の交流
・里山を大切にする思い→地域への愛着
・親の目のないところでの活動(他の大人の見守り、子どものできる力)
・子どもの子どもによる活動。失敗OK!失敗が経験になり、成長につながる。
・地域にNPOの手法(こどもステーションの「あっちこっちdeアート」)を取り入れて。
・市民が公共を支える。(寄附)
最後に、各団体の目指す山口の姿をお聞きしたところ、鋳銭司小学校おやじの会の目標は「心豊かな子育てのモデル地域になる!」。こどもステーションの山本さんは「同じ意識の人が増えたらいいな~」と締めくくって下さいました!
今後の展開が楽しみな3団体のお話、活動に行き詰まりを感じていたり新しい手法を求めていた皆さんには、大きなヒントになったのではないでしょうか。
■全体交流ワーク
最後に、参加者全員でのワークです。「豊かな子ども時代を過ごせる山口に向けて、私たちにできること」をテーマに、ワークを行いました。
各自配布されたポストイットに、ピンク色のポストイットには、「○○のために○○ができます」という自分たちが提供できることを、黄色いポストイットには「○○のために○○をしてみては?」というアイデア提案を記入し、皆さんのポストイットを集めました。
ピンクには、「山遊び達人を紹介できます」、「留学生と交流したい方には留学生を紹介します」、「伝統行事を体験できます」と市民活動ならではの技や、「異分野の団体さんを紹介できます」、「団体さんと地域をつなぐことができます」という、地域を把握している組織ならではの技など、たくさんの技が飛び出しました。
また黄色には、「ボランティア情報を一本化してみては?」とか、子ども会全員加入を目指したアイデア、「情報交換の場を設けたい」などの横のつながりや連携を重視した意見など、たくさん出てきました。
これまでなかなか集うことのなかった形態は違えど子どもに関わる活動を展開する人々。皆さんとにかく共通する思いは「子どもたちが豊かな子ども時代を過ごせる山口に!」。もしかしたら、ここから新しいつながりができ、新しい活動に発展する!という期待いっぱいで、大交流会は終了しました。
これからの展開がとても楽しみです!
【市民広報記者 カワムラ】