NPO超育成塾団体ワーク4回目(11/5)は、これまでのワークの総まとめのプレゼンテーション会です。
かなりハードルの高いことを、習うより慣れろということで、どんどんワークが進みます。前回から2週間、ミッションの絞り込みに頭を悩ませ、前夜眠れていない団体さんも居たようです。
NPOのマネジメントは、きちんとしたセオリーが完成されているものではなく、「共感してもらえること」、「安定した財源の確保」が成功といえます。
まだまだ途についたばかりというのが地方のNPOマネジメントの実態です。その支援のパイオニアともいえる久津摩講師に「社会を放っておけない」とついてきてくれる参加者の姿勢には頭が下がります。
今回、総まとめのプレゼンも専門情報が盛り込まれた素晴らしいものとなりました。
■団体プレゼン
10分間のプレゼンと参加者からの質問、講師のアドバイス
【プレゼンポイント】
①社会課題やそれが起こる原因が正確に把握できているか
②解決につながる的を得たミッション&コミットメントになっているか
③社会課題の各原因に対して解決策が提案できているか
④ミッションから逆算して、社会課題の「解決」が出来る事業計画になっているか
・目の前の課題への対応だけでなく、根本的原因や予防に関するアプローチができているか
・コレクティブ・インパクト(行政、企業、NPO、財団、有志団体などの立場の異なる組織が、組織の壁を越えてお互いの強みを出したい社会的課題の解決を目指す形)を意識した計画になっているか
・先進定な成功事例を取り入れることができているか
⑤共感できるか、応援したくなるか
⑥必要な資源(ひと・もの・かね)の洗い出しが明確にできているか
・どのようなボランティアが何名必要か
・どのようなモノが必要となるか(立ち上げ初年度はいくら必要か、毎年いくらの資金が必要か)
⑦目標金額が正確に設定できているか
これらのポイントで参加者も一緒に評価していきます。
今回は以下の8団体がプレゼンを行いました。
①AGER・・・建設業界の新技術開発
②さぽらんて・・・日本一市民が地域課題に取り組むまち
③フードバンク山口・・・「もったいない」を「ありがとう」に
④happy-tail応援団・・・山口市犬殺処分ゼロプロジェクト
⑤山口未来創生センター・・・次世代を担う若者の共育
⑥air結婚応援部・・・山口県で結婚を希望する人で結婚ができない人をゼロにする(離婚率ゼロで幸せ感100!)
⑦ainowa・・・中高生に向けた生きる喜びを感じる居場所と学びのプログラム
⑧認定NPO法人支えてねットワーク・・・山口県内のひきこもりを誰もとりこぼすことのない駆け込み寺に
事業計画までを10分で話すことは、なかなか困難なことです。
これまでの事業中心の考え方から、事業を行うことで何を目指しているのか、その意義をしっかりと掘り下げ、本当に解決したい社会課題、一番有効な解決方法を探る作業をしないことには前には進めません。そのためには既成の枠組みを取り外し「そもそも論」から話し合える組織文化が必要となります。それが整理されるとおのずと必要な事業も見えるという理想の形を、あきらめずに追い求めていくことがNPOに必要なスキルとなります。
そのために常に事業改善の仕組みを内部に持たないと組織の安定はありません。厳しい道ですが、今回のNPO超育成塾は序章にすぎません。これからがNPOの正念場です。
さぽらんてでも精一杯応援していきますので、超育成塾のセオリーを学びたい団体は連絡ください。<わたなべ>
これまでの様子はこちらから
*オープニングセミナー
*実践型ワーク
①社会課題の把握&ミッション編
Part1
Part2
②事業企画づくり編
Part1