8:30
本田さん 学校に到着!! 予定よりもあまりに早い来校に、スタッフは私だけ・・・。ご自身の車に詰め込まれたかなりの量の
作品を運び、梱包をほどき、指示され場所に展示していきました。この準備の時間は、本田さんといろいろなお話をすることができて、とても有意義でした。
ある程度の準備が終り、本田さん、原田さん、私の三人で、学校のランチルームで子ども達と一緒に給食をいただきました。本田さんの前席で食べている我が子が失言をしないか、とハラハラの時間でした。
昼休みの時間
小学生は、“後のお楽しみ!!”ということで、体育館には「入らない」ことになっていました。
中学生19名は、各々が友だち同士で鑑賞していました。
地域の方々も少しずつ増えていきました。
絵本に素敵なイラスト入りのサインを描いてくださる本田さんの周りには、すぐにたくさんの人が集まってきました。マッキーペンを使い、左右どちらの手も巧みに動かしながら描きすすめていく様子を中学生達は、歓声をあげながら笑顔で見つめていました。子ども達と会話しながら、カラフルな動物たちがサラサラと生まれてい
く様に、おとなも生徒もくいいるように見とれていました。
14:30 お話会 スタート
29名の子ども達が座る場所の周りには、パイプ椅子に立てかけられてある50枚の原画!! ぐるり360度、額に飾られた素敵な絵の出迎えに、キラキラした瞳をキョロキョロさせる子ども達。油絵・色鉛筆画・水彩画・コンテ画・写真パネル、それぞれの美しさにみんな見惚れていました。
開口一番、「暑いですね!」と。Tシャツ1枚に素足のスタイルで、お話を始められました。ご自身が撮られた北海道の動物達のことを穏やかな口調で話してくださいました。ナキウサギやアザラシ、リスの写真に「かわいい♥;;;;;;;;;;;」を連発!サンピラー現象の写真に「かっこいい―!」
「きれーーい!」と感嘆の声!動物の小さなぬいぐるみを登場させる頃には、子ども達の心のに中にはすーーっとしみこんでいくようでした。
マッキーペンを使って、学年に1枚ずつ絵を描いてくださいました。輪郭は描かずに目を一番に描きこんでいく手法に「犬だー!」「牛かなぁ??」「クマ?…じゃなくてライオンになった!」etc.クイズの回答者ごとく元気に口々に叫んでいました。おとなたちは、「ほほーーっ!」とばかりに口元をゆるませて一緒に楽しんでいました。
本田さんの描いていらっしゃる机の周りは、子ども達の場所取り争奪戦でひしめきあっていましたが、どの子も終始、目は本田さんの手元に見入っていました。
最後に『どさんこうまのふゆ』を読んでくださいました。絵本を持つ本田さんのそばで、読む声に合わせて大型絵本を開きました。本田さんの持っている絵本を見つめる子、大型絵本の方を見やる子、体育館の周りに飾っている原画の「どさんこうま」を見つけてながめている子。子ども達は、自分のお気に入り絵を見ながらじっくりと聞いていました。(一人ひとりの視線をたどっていくのがおもしろかったです。)
本田さんは、「余計な線を入れると絵本はダサくなるので、線削っていく作業が大変です。」「野生動物は奥が深いので、制作に時間がかかります。何年もかかるので、まだですか?と言われます。」と、絵本作りについて話されました。
最後に、子ども達に「表現する力を広げていって欲しい!」と、しめくくられました。
圧倒的な数の原画に囲まれて、ひとときのここちよい異空間でした。
本田さんは、絵一枚いちまいを並べる順番、角度にもこだわりを持っていらっしゃいました。絵本と出会う子どもをとりまく環境について導いていく者の強い覚悟を見せていただけてたいへん幸せな時間をいただきました。 ありがとうございました。 (萩BC I・M)
日 時:2013年11月25日(月)12:40~15:40
場 所:萩市立三見中学校 体育館
講 師:本田哲也さん(絵本作家)
参加者:80人(三見小学校全校児童29名、
三見中学校全校生徒19名(原画展鑑賞のみ)、
三見小学校教職員12名、地域の方20人)